IPO準備中の企業が知っておきたい予算管理のポイント

予算策定の方法はいくつか存在しますが、最終的な純利益のベースとなる粗利水準から決定していく方法はよく用いられます。

例えば、ある月の売上が100万円で、原価に70万円(70%)かかっていたとすると、粗利は30万円(30%)ということになります。

目標とする粗利水準をもとに、売上と原価の予算を構成要素(受注件数・単価・コスト)から算出します。


原価は商品やサービスを提供するためにかかった費用で、売上に紐づくものです。

一方で、売上を獲得するためにどの程度の販売費及び一般管理費が投入されているかも、事業活動の成果を測定するために重要な情報です。

そのため、事業全体の業績評価は営業損益(=売上総利益ー販売費及び一般管理費)を重視することで、より実態に即した経営判断が可能になります。

営業損益はその企業の営業活動後にどのくらいの利益が残っているかを見ることができるためです。

企業の売上に対する予算の立て方

IPO(上場)準備中の企業が知っておきたい予算管理のポイント

IPO準備中の企業であれば、予算管理が適切かどうかは、証券会社・監査法人が入念にチェックするポイントです。

IPOを目指す場合、売上高では年間の予算と実績(予実)で、おおむね90%以上の整合性を目指しましょう。

予実のブレが10%未満(90%の整合性がある状態)であれば、一定の予算管理能力があるという評価を得ることができます。


ここまでの精度に到達するには相応の時間がかかります。

IPOを目指すことを決めた時点から取りかかるべき重要課題のひとつです。

また、資金計画についても業績予算とあわせて策定・管理することが必要です。

売上予算の達成のみを目指して過度な投資や人員拡充を行うと、キャッシュフローが回らなくなり、

事業継続期間を縮めてしまうことになりかねません。

予算管理と資金繰りを両輪で進めていくことで、余剰資金をある程度確保しながら、開発等に投資すべき金額を検討することが可能となります。



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現状の課題から考えるIPOのメリット・デメリット

予算の立て方

高い目標を立てることは企業の成長にとって必要ですが、

過度に高い目標売上・利益を先に決め、それに合うように逆算で予算を組むのは、あまりオススメしません。

今までの実績からかけ離れた、無理な達成目標を追うことになり、かえって企業全体の士気を下げかねないからです。

例えば、毎月1件ペースで新規顧客を獲得していた企業が、

来月からいきなり新規顧客を20件ずつ獲得し続けなければならないような計画は、現実的ではありません。

仮にこの水準で予算を作成したとしても、すぐに予算を下方修正することになります。

予算の立て方にはトップダウン方式(経営層が予算を決定し各部門に展開する方法)とボトムアップ方式(各部門で予算を策定し統合する方法)があります。

ただ、これらの方法にはそれぞれメリット・デメリットが存在するため、一般的には次のような流れで両者の折衷方式を採用します。

①経営者から全社的な方針を展開する

経営者は、企業全体で目指す方針を各部門に伝達します。

これには翌期以降に必要とされる売上・利益水準等を含みます。

②各部門ごとに翌期以降の予算を立てる

部門の責任者が、部門の予算として必要な金額を算出します。

そこには過去実績に基づく見込みコストに加え、新しく導入が必要なツールや人件費など、目標達成に必要な金額を含みます。

③各部門が算出した予算を統合する

各部門が算出した来期に必要な予算を、経営企画などの部署が取りまとめます。

④企業の状況や方針をもとに調整を行う

企業の経営方針をもとに、各部門から上がってきた予算の調整を行います。

これにより、全社としての方向性を整えていきます。


特定の部署に予算が偏っていないかをチェック

事業を拡大するために、事業部に予算を大きく割くことは、施策としてあり得ることです。

しかし、もしそれが管理部門の予算を無理に削ることで捻出しているものだとしたら、注意が必要です。

その結果、管理体制の構築が進まず、組織としてうまく機能しなくなってしまったという企業は実際にあります。

IPOを目指す企業においては、管理体制の脆弱性を監査法人から指摘され、IPO遅延の直接的な原因とならないよう注意しましょう。

予算や事業計画は、企業経営の柱です。

持続的に成長していくために、専門家の意見を取り入れることも重要です。

Uniforce株式会社では、専門家に気軽に相談できる窓口を用意し、あらゆるフェーズの企業へ成長支援を行っています。

まずは、お気軽にお問い合わせください。



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